以前にもビタミンB2の時にも書きましたが、ビタミンB群は、主に私たちが摂取した栄養素を体内で分解したり、他の物質に合成する働きをしています。
たんぱく質・糖質・脂質などの栄養素は、そのものだけを摂取しても体づくりやエネルギー源として活かされることはありません。これらの栄養素を体づくりやエネルギー源として活用する為には、体内で分解したり他の物質に合成する必要があります。体内で分解したり他の物質に合成することを代謝といいますが、ビタミンB群はこの代謝を助けているのです。
牛乳に含まれるビタミンB群では、ビタミンB2のほかにビタミンB12、パントテン酸も豊富といわれています。パンテント酸は様々な食品に含まれ、通常の食生活で欠乏することはほとんどありません。ビタミンB12についても他に豊富な食品があり牛乳に特別多いということではありませんが、摂取基準量からみると豊富といえますので触れてみたいと思います。
ビタミンB12は、たんぱく質や核酸の生合成、アミノ酸や脂肪酸の代謝を助け、細胞の発育や機能を正常に保つために必要です。また葉酸とともに骨髄で正常な赤血球をつくります。神経の働きにも重要な役目をしています。
12歳以上の1日のビタミンB12摂取基準量は男女ともに2.4µg *です。これに対して、牛乳コップ1杯(200g)には0.6µg**含まれています。
[ビタミンB12]細胞の発育や正常な赤血球をつくるなど
牛乳コップ1杯:0.6µg(18~74歳女性のの摂取基準量/日 の約25% )
*日本人の食事摂取基準(2020年版) **日本食品標準成分表2015年版(七訂)
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